「理科って何?」

2013年 04月 28日 16:51

(記:環境学部 足利裕人)

 

「理科」は英語で「science」と訳されますが、理科は「学校教育で、自然界の事物・現象を学ぶ教科」(Weblio)なので、 「social science(社会科学)」に対して「natural science(自然科学)」の方が外国の方には分りやすいです。教科としての理科は、現在小学校3年生から高等学校まで設置されています。進学指導の便宜上の分類にも「理科系」という言葉が使われていますが、これは日本や日本の影響を受けた一部のアジアの国の独自の文化です。

 ところで、理科系ってどうして決められますか。皆さんは環境を学ぶために当然、自然を学ぶのが好きという理由で選んでますね。しかし、数学や理科の計算や考え方は難しくてついていけないと自分で避けたり、保護者や先生方からあなたの力ではやめた方がいいと言われたりして、消去法的に理科系をあきらめた人も多くみられます。

好きこそものの上手。好きなものには熱意をもって挑戦するのが一番です。

今年は環境問題に新たな要素が加わりました。

 中国から飛来する微小粒子PM2.5です。

中国の5都市での犠牲者が昨年8,500人を上回りました。この冬の石炭暖房も大きな原因になり、中国政府は工場の操業を一部停止したり、車の乗り入れを制限したりしました。

この粒子は主に化石燃料の燃焼により作られます。しかも、春先にかけて黄砂や花粉が混じり、偏西風の中でも一段と強いジェット気流によって、日本海を越えて飛来します。

 かつて日本は川崎や四日市、北九州、近くでは岡山県の水島などの工業地帯の大気汚染を克服してきました。中国政府が速やかに日本の技術を取り入れて解決しないと、私たちの健康にも影響を与えかねません。

 
自然災害から始まった東電の原発事故も終息の見通しは、いまだにたっていません。ここにも新たな科学技術が要求されています。

 環境汚染という地球規模の問題から、医薬品や化粧品、食品まで、理科は私たちの暮らしを安全で快適で健康なものにする技術や知恵を提供する、国民共通の必修教科です。私たちをとりまく自然を正しく理解し、判断し、行動していくために、一生涯学び続けることが大切です。

 「理科ばなれ」が進んでいると叫ばれて久しくなりますが、子供たちが理科を嫌がっているわけではありません。

小さな子供は虫やペットなどの動物、花や種などの植物、きらきら光る鉱物、さらに星や月の天体と、自然界のすべてが大好きで、とても興味を持っています。水たまりがあればわざと踏みつけて周囲に水をまき散らします。壁に穴があると指先を突っ込みます。子供は生まれながらに探究心が強い科学者です。

ただし、大人たちが「きたない」、「あぶない」、「やめなさい」などの言葉をかけるまでは。

 理科ばなれって大人が作っているのです。子どもたちが興味を持ったときに、

思い切り遊べ、学べる環境をみんなで考えていきませんか。

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