学生生活に夢を抱き、多くの若者が大学にやってくる。好きな分野を学び、知識・教養を深め、友人をつくり、社会に出てゆく。人生は喜怒哀楽、艱難辛苦の連続だが気の持ちようだ。プラス思考を持てば良い。
人間が幸福感を感じるのは人それぞれだが、学生生活では何事も「プロセス」を楽しんでいただきたい。学業・スポーツ・レクリエーション・社会貢献などが待っている。
課題はどこに「楽しみ」を持つかである。なるべく目標のハードルは高く設定しよう。
スポーツの場合、勝利は「一瞬」、練習は「永遠」という気持ちを持とう。その場合、そんなに辛いことは避けたい。なるべく近道を探し、早く上手になりたい、そして勝負に勝つ、という考えが頭をよぎる。それは「練習がきつい」という固定観念があるからだ。
問題は練習の組み立て方にある。人から言われるメニューはほどほどにして、自分で考えるのが良い。
まとまったら繰り返すことだ、頭を真っ白にして。それを私は「反復稽古」と呼ぶ。
いささか古めかしいが「稽古」とは明確な意識を持ってやることで、惰性に陥る練習とは違う。それを24時間体制でやろう。生活時間の隙間を使えばよい。稽古のスケジュールも自分でつくり、試合当日にピークを持っていく。
稽古内容は種目により異なるが、共通することは「基本」と「応用」である。
その場合、基本は単純動作の繰り返しで、ここに辛い思いをするかもしれないが、重ねるごとに確実に上手くなる。それが試合(応用)に役立ち、上手くいったときの喜びは格別だ。単純動作の稽古のなかにも、節目に目標を置けばよい。
これは学業でも同じだ。
やりたいことよりも、苦手分野を克服しよう。
気の遠くなるような反復稽古は創意工夫で乗り切り、実践を重ね基礎をつくる。それから好きなことをやろう。決して遅くはない。
大切なことは「想像力」と「創造力」で、「イマジネーション」と「クリエイティブ」を楽しもう。
考える「想像」の世界に浸り、思いついたら文字、図、絵にする。だからスケッチブックが手放せない、今日ではスマホかもしれないが。
ここで理論、デザインの原点を固めてから実践に入り、モノづくりなどの「創造」を楽しむ。
一定の成果が出たら、躊躇なく発表しよう。
他人の目に晒されるのが良い。叩かれる程、味が出る。ひるむことはない。
批判は真摯に受け止め、誰もが驚く「一拳必殺の得意技」をつくろう。資格は社会に出てから取ればよい。
大学は人生を通してやりたいことを探す場所である。
「隣人への奉仕」の心を持ち取り組もう。
環境学の領域は広いが目標を持ち、出口をしっかりと見極めて社会に出よう。
大学は貴方の人生を決める羅針盤であることを忘れずに。