(記:戸苅 丈仁)
この月末に、卒業研究のテーマで混合メタン発酵を実施する4年生、3年生と一緒に「下水汚泥と稲わら混合メタン発酵パイロット実験機」と、「石川県中能登町の混合バイオマスメタン発酵事業」の見学に行ってきました。
①中能登町混合バイオマスメタン発酵事業
中能登町では浄化槽汚泥、し尿,農業集落排水汚泥、学校給食残渣、食品工場残渣を下水処理場に集約し、下水汚泥と混合してメタン発酵処理をしています。当然ですが、導入には法律的な問題、制度的な問題などが山積していたと思うのですが、それらをしっかりとクリアし事業の実施に至りました。
また、投入基質の固形物濃度が10%程度と、下水汚泥メインとしてはかなり高濃度のメタン発酵を実施しており(設備小規模化を実現)、その面でも注目です。
メタン発酵を実施するためには、単純に実験室のような反応槽だけじゃなくて、送泥管、ポンプ、受入れ槽、破砕分別装置などなど、様々な施設が必要です。これらを全てシステムとして設置して、かつ,エネルギー、温室効果ガス、経済性の観点からメリットがあるような技術開発が必要なのです。