「一次救命処置講習」と「フィールドワークことはじめ」

2017年 05月 09日 13:46

(記:新名 阿津子)

 

今日の環境学フィールド演習は岩美ライフセービングクラブさんのご指導の下、一次救命処置講習と講義を実施しました。

 

これは野外活動や日常生活の中で起こりうる危険や事故の可能性について意識すること、一時救命のスキルを身につけ目の前で心肺停止者がいた場合に自信と勇気を持って対応できるようにすることが目的です。

また、様々なフィールドワークがあるので、その時の心構えも学びました。

 

海・山・川で事故の種類や発生件数、その後の生存率が大きく異なること、一次救命処置を行うことで多くの命が助かること(ただし、それは自分の身の安全が確保される場合にのみ行うこと)、危険には近づかないことなど、ライフセービングクラブの保木本さんのご講義は自分に引きつけて考えることができる内容ばかりで、認識していなかったリスクにも気づいてもらえたように思います(これはレポートを待つ!)。

 

実技では人形を使って胸骨圧迫と人工呼吸、AEDの使い方を学びました。多くの学生は初めての一次救命の実技ということもあり、不慣れながらも懸命に取り組みました。

 

今回、私は一次救命処置講習とこの演習を橋渡しする「フィールドワークことはじめ」を講義しました。

フィールドサイエンスでは観察し、記録し、そこから考え、アウトプットすること(レポート・卒論等)が必要不可欠です。

滝を見て「綺麗だな」の先にある「滝の上と下では植物の種類や成長が違う。なぜだ?」「苔が生えていないのはなぜか?これは絶えず水が流れているからなのか?」など考えることが大切で、経験を積みながら科学的なものの見方を自分のものにするプロセスを理解してもらえたかな?と思います(これもレポートを待つ!)。

 

野外調査や野外活動の際には、いろんなリスクがあります。それを0にすることは、残念ながら、できません。なので、野外での調査で命を落とすことがないよう心構えも同時に説きました。

そして、吉永先生、太田先生、学生との議論の中で「環境学では自分の命についても学ぶことができる」、「野外調査法を習得することは自分の命を守ることにもつながる」ということを考え始めました。

 

次回からは自然環境プログラムの野外活動です。


(写真提供 張先生)

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