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TUESレポート

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令和6年度地域イノベーション研究センターシンポジウム「食品と土壌の試験検査、質量分析~農産物の新しい価値創出に向けて~」を開催しました

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令和6年12月7日(土)、本学において、地域イノベーション研究センター主催シンポジウム「食品と土壌の試験検査、質量分析~農産物の新しい価値創出に向けて~」を開催しました。当センターは、地域課題の調査・研究成果を広く社会に提供することで鳥取県固有の豊かな地域生活の実現に寄与することを目標としています。今回のシンポジウムでは、農産物の新しい価値創出について、農産物や土壌に関する化学分析の専門家、また農産物マーケティングの調査研究をする専門家の方々を講師としてお迎えし講演いただきました。講師たちは、各々が取り組んでいる研究から得られた知見を参加者に分かりやすく解説しました。

発表者 タイトル
徳島大学 生産資源産業学部
講師 橋本 直史 先生
「1次産品に求められるマーケティング・ブランド化の在り方-国内の成功事例の経験に学ぶ-」
兵庫県立農林水産技術総合センター
研究員 木下 歩 先生
「兵庫県産農作物のブランディングを支える試験研究」
本学 環境学部
准教授 山本 敦史
「食パラダイス鳥取県へ!地方大学でのMSとの取り組み」
鳥取大学 農学部
教授 石原 亨 先生
「MSを用いたイネの防御物質の分析」
北海道大学大学院 農学研究院
教授 当真 要 先生
「土壌の健康とMS」
本学 環境学部
准教授 角野 貴信
「鳥取県内で生産された酒米の収量・品質と土壌分析」

農産物が地域ブランドになるまでの生産地での取組事例紹介から、地域農産物の特長を活かした商品開発やそれを支える収穫適期の基準づくり、農産物中に含まれる対象となる成分の選択、それら農産物を育む土壌環境など、幅広い研究が報告されました。
後半の総合討論では、農産品のブランド化の要素となる様々な分析結果について、それをどのように分かりやすく生産者や消費者に見える化していくかが議論されました。最後に、分析に係る者は、生産者の追及したい目標(味・健康・生産性など)に対して、分析結果を指標化し商品のブランド化に寄与できるよう目指していきたいと締めくくりました。
参加者からは「様々な分野の研究を聞くことができ視野が広がった」「質量分析の技術を使うことで、地域のより良い加工品を生み出し、生産者の力になることができると分かった」などの感想が寄せられました。

開会挨拶をする吉永 郁生 センター長
講演風景 石原 亨 先生
(左)総合討論司会 片木 宗弘 氏
総合討論)質疑応答風景