
2024年12月7日から8日にかけて、副専攻「地域実践」科目の1つとして、鳥取県米子市で特別演習B(介護問題と支援サービス)を実施しました。本科目は「介護」が抱える課題を座学とフィールドワークを通じて学ぶもので、学部・学年の異なる3名の受講生が参加しました。
7日の午前中は、「遠距離介護」支援サービスを展開する介護サービス企業経営者の方から、高齢化の現状や仕事と介護の両立に必要な視点を学びました。お昼には、米子市内の介護施設を訪問し、加齢や病気等により通常の食事をとることが難しい高齢者に提供されている介護食を試食しました。受講生からは、「想像していた以上に見た目がきれいで味もしっかりついていて驚いた」等の感想が出ました。
また、昼食後に施設内を見学し、高齢者の方と対面で交流したり、遠方に住む家族とビデオ通話をされている入居者の方を訪問し、その家族の方にビデオ通話を導入しようとした経緯や効果、課題をインタビューしました。夕食後は、「ヤングケアラー」の方によるオンライン交流会に参加し、学業や仕事との両立に悩みながらも自らの人生を諦めず前向きに頑張る姿に勇気と感動を得ることができました。
これらのフィールドワークを踏まえて、8日午前に成果発表会を実施し、受講生は「遠距離介護」を支援する新しい介護サービスとして「テクノロジーを用いた高齢者の見守り」が有用であること、「ヤングケアラー」と一口にいっても個々人が抱える課題は多岐にわたり、たとえば日本語が苦手な外国人を親にもつ「ヤングケアラー」には言語面でのサポートが必要であること、ヘルパーや介護職員の社会的地位をあげることが必要であること等を発表しました。
訪問先の介護施設の皆様、「ヤングケアラー」交流会に参加いただきました皆様、「遠距離介護」支援サービスについて説明を頂きました皆様、高齢者の皆様、本当にありがとうございました。
(経営学部 准教授 佐藤彩子)



