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TUESレポート

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「天の蛍を見る会」での講演について

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鳥取県江府町は、豊かな自然に恵まれ、星空をとても綺麗に見ることができる環境があり、その環境を保全するためにSDGsの推進に取り組んでいます。また、昨年度末に鳥取県から「鳥取県星空保全条例」に基づく「星空保全地域(※1)」の指定を受けています。この度、その指定の記念式典を兼ねて、毎年同町の文化団体「こうふくらしっく」が行っている「天の蛍を見る会(※2)」(天の蛍=星空)を令和4年5月14日(土)に開催しました。

今回の「天の蛍を見る会」では、環境学部 千代西尾祐司 教授の協力(※3)により、同町が導入した「電視観望」セットのお披露目も行われました。この「電視観望」は、誰でも簡単に星空を観察でき、また、電子画像で保存できるため、大勢で一度に星空を観察したり、その光景を印刷することもできます。また、将来的には、参加した方々の個人のスマートフォン等の端末に星空画像を送信することも可能になる予定です。

会開催の当日、まず「こうふくらしっく」の川端一美 会長から挨拶がありました。続いて、記念式典の挨拶として同町の白石祐治 町長から「星空保全地域」の認定証の紹介等がありました。

会の中ほどに、千代西尾 教授から「『電視観望』のしくみと撮影された天体について」をテーマに講演がありました。講演では「電視観望」で使用している技術「プレートソルビング」「ライブスタック」の説明や「電視観望」で撮影した天体の数々(「りょうけん座の球状星団」「いて座の散光星雲」「おおぐま座の銀河:回転花火銀河」「さそり座の球状星団」「いて座の散光星雲:三裂星雲」等)の紹介がありました。終わりに「この環境を、町興しや観光誘客にどうつなげますか?」と同町の町民に問いかけながら「多様なアプローチで、町がどんどん元気になっていくといいですね!」と話し、講演を終えました。

会の終盤には「星空観察」として、実際の星空を直接肉眼で見たり「電視観望」や双眼鏡を用いて見たり等、同町の星空の美しさを堪能しました。参加者からは、その美しさに歓声があがるほどでした。

今後も本学は、SDGsの目標「17 パートナーシップで目標を達成しよう」のもと、産官民学連携を推進します。

 

千代西尾 教授の講演千代西尾 教授の講演
「電視観望」を説明する千代西尾 教授「電視観望で見ている天体」を説明する千代西尾 教授


(※1)星空保全地域
県では、優れた星空環境を有する区域のうち、自然的社会的諸条件からみてその区域における星空環境を保全することが特に必要な地域を「星空保全地域」に指定しています。

【引用元】
https://www.pref.tottori.lg.jp/291277.htm
星空保全地域.星空環境・保全.星空環境推進・大気環境等.環境立県推進課.生活環境部.県の組織と仕事.鳥取県公式サイト.

(※2)天の蛍を見る会
江府町に伝わる「江尾十七夜(えびじゅうしちや)」を題材に、平成27年6月に作家・松本薫さんの小説「天の蛍」が出版されました。そのことにちなみ、江府町の文化団体である「こうふくらしっく」が、江府町の自然を満喫してもらうため、夜空の観察会「天の蛍を見る会」を開催しています。この取り組みは、町全体の環境保全の意識を高め「星空保全地域」の指定を受ける大きな推進力になりました。

(※3)この協力は、昨年度の同町からの「江府町SDGs未来都都市計画」への協働依頼に基づき、本学のSDGs推進組織であるサステイナビリティ研究所が主導して行っているものです。